イタリアのコーヒーを楽しむ。日常にほっとひと息を。: 5月 2017    

コーヒーのお供!イタリアのスイーツ





前回は、バールで飲めるコーヒーの種類をご紹介しました。


コーヒータイムに欠かせないのは、何といっても甘いもの。

今回は、コーヒーによく合う、イタリアのスイーツをご紹介します。







イタリア人の定番朝ごはん!



イタリア人の朝ごはんは、コーヒーと甘いもの、などとても軽く、
仕事の前に、バールに寄って済ませてしまう人も多いです。


そんなイタリアの人たちが、朝一番のコーヒーのお供として好むのが

「コルネット」(Cornetto)



日本のクロワッサンとほぼ同じですが、中身はカスタードクリーム、ジャム、チョコ、
ピスタチオのクリームなど、種類が豊富です。
お店によっては、焼き立てのパンに、その場で中にクリームを入れてくれるところもあります♪

朝10時より前にバールに行くと、おいしいCornettoが食べられます。
バールによってパンの仕入れ先も違うので、おいしいCornettoを食べられるバールを探すのが楽しいです♪




「ボンバ」(Bomba)



イタリア語で「爆弾」、という意味。
「大きい爆弾」という意味で「Bomborone」と呼ばれることもあります。
日本のドーナツとよく似ていますね。
こちらも、中身は様々なので、お店の人に直接聞いてみると良いでしょう。





シチリアのお菓子


イタリアの最南端に位置する、シチリア州のお菓子で、全国で愛されているのが、

「カンノーロ」(Cannolo)


パイ生地の中に、リコッタチーズをふんだんに使ったクリームを詰めたもの。

シチリアで売られている本場のカンノーロは、ひとつでお腹いっぱいになってしまうくらいボリューミー。
甘いものが食べたい!という時にうってつけのスウィーツです。

他の街では「カンノンチーノ」という、一回り小さいカンノーロ、のようなお菓子が置いてあることが多いですが、カンノーロは揚げた生地なのに比べ、カンノンチーノは焼いたパイ生地にカスタードクリームが入っているもので、こちらは北イタリアのお菓子なんだそうです。





特別な日に食べるスウィーツ



「パンドーロ」(Pandoro)


こちらは、クリスマスの時期にだけ売られる菓子パン。

日本のショートケーキの代わりに、イタリアではクリスマスの日に、家族みんなでパンドーロを食べます。

コーヒーだけでなく、白ワインともよく合うので、スーパーでは白ワインとセットで売られていることもよくあります。



「コロンバ」(Colomba)


復活祭(Pasqua)の時期に売られる菓子パン。

Colombaとは、イタリア語で「鳩」の意。
パンドーロと同じ酵母を使って作られますが、こちらは名前の通り、鳩の形をしています。

パンドーロもコロンバも、メーカーによって食感や味が少しずつ違うので、いつもいろんなメーカーのものを買って、食べ比べるのも楽しいですね♪
















バールでコーヒーを飲もう!




毎日、多くの人で賑わうバール。

エスプレッソだけではなく、いろんな種類のコーヒーを飲むことができます。

今回は、バールで飲める様々なコーヒーの種類と、その頼み方をご紹介したいと思います。





カッフェ・ノルマーレ(Caffè normale)

いわゆる普通のエスプレッソ。
イタリアでは、"普通のコーヒー" という意味で、カッフェ・ノルマーレといいます。
お店で注文する時は、Caffèを除いて、「Un normale」(ウン ノルマーレ)でも通じます。
"お願いします" という意味の「Per favore」(ペル ファヴォーレ)をつけて、
「Un normale,per favore」と注文できるといいですね!




カッフェ・マッキアート(Caffè macchiato)


エスプレッソに、蒸気できめ細かく泡立てられた牛乳を加えたもの。
「Macchiato」は、イタリア語で "染みをつけた" の意。
コーヒーの色に牛乳の白でシミを付ける、ということですね♪
エスプレッソと同じく、小さいカップででてきます。


ラッテ・マッキアート(Latte macchiato)


こちらは「Latte」牛乳、にエスプレッソを加えたもの。
カッフェ・マッキアートとは、コーヒーと牛乳の割合が異なり、日本のミルクコーヒーに少し似ています。
ホットかアイスを選べるので、ホットの場合は、"熱い"という意味の、「caldo」(カルド) をつけて、アイスの場合は、"冷たい"という意味の、「freddo」(フレッド) をつけて注文しましょう。




カップチーノ(Cappuccino)


エスプレッソに、温かいフォームドミルクを加えたもの。
こちらはカッフェ・マッキアートとは違い、大きめのカップで出てきます。
お店によっては、可愛いラテアート付きで出してくれるところもあります。
イタリアでは、基本的には午前中に飲まれることが多いですね。




カッフェ・デカフェイナート(Caffè decaffeinato)

こちらはカフェインを含まないエスプレッソ。
味は少し変わりますが、夕食後、寝る前でも寝れなくなる心配がないのは良いですね!



カッフェ・ドルツォ(Caffè d'orzo)


コーヒー豆の代わりに大麦を使用したコーヒー。
こちらもカフェインが0なので、コーヒーを飲みすぎてしまった時、寝る前、
また妊娠中や授乳中の方でも楽しめるコーヒーです。
ただ、コーヒー豆は一切使用されていないので、濃い麦茶のような、少し変わった風味があります。



カッフェ・シェケラート(Caffè shakerato)

エスプレッソと砕いた氷をシェイクしてシャーベット状にしたもの。
夏暑いときにとてもオススメです!
甘くしてほしい時は,「Con zucchero」(コン ズッケロ)と注文して、お砂糖を入れてもらいましょう。



カッフェ・ルンゴ(Caffè lungo)

"Lungo"とは、長い、引き伸ばされた、という意味の形容詞で、普通のエスプレッソよりも少し水が多めで、薄められたものを指します。
イタリアのコーヒーに誇りを持ち、アメリカンコーヒーには中々手を出さないイタリア人。
それでもやっぱり、少し薄めのコーヒーが飲みたくなることもあるのでしょうか♪




様々なコーヒーの種類を紹介してきましたが、もちろん他にも面白いコーヒーがたくさん!

街やお店によってメニューも異なるので、気分に合わせていろんなコーヒーを楽しんでみてください♪

イタリアのコーヒー事情




イタリアのコーヒーと言えばエスプレッソ。

幼い頃、レストランで食後にエスプレッソを頼む大人を見て、「なんであんなに苦くて少ししかない飲み物をわざわざ頼むんだろう?」といつも不思議でなりませんでした。
そんな私もイタリアに来てからはそのにがーい飲み物の虜。

今回は、私も魅了されたエスプレッソがイタリアでどのように愛されているのか、ご紹介したいと思います。


コーヒー無しでは生きていけない!?生活必需品のコーヒー
コーヒーとバール
どこでもコーヒー!
コーヒーを飲まないイタリア人もいる!?




コーヒー無しでは生きていけない!?生活必需品のコーヒー



イタリア人にとってコーヒーは、もはや生活の一部。まさに、なくてはならない存在なんです。


朝の目覚ましに一杯。
仕事の合間に一杯。
ランチの後に一杯。
夕方に友達と一杯。
夕食の後に一杯。



エスプレッソは、アメリカンコーヒーと比べて苦くて口に残ると思われがちですが、実は意外にも後口はすっきり!

食事の後に飲むものなので、「ごちそうさま」の合図にもなるのかなとも思います。(焼肉屋で貰うガムと存在が被って思えるような、、、とにかく必要不可欠なのです!)




コーヒーとバール



イタリアでカフェはバール(Bar)と言い、街中の至る所にあります。
バールと言っても、日本のバーとは異なり、昼間は気軽にコーヒーを飲むことができ、夜はわいわいお喋りをしながらお酒を飲むことができます。

エスプレッソ一杯のお値段は街、お店によって異なりますが、相場は1ユーロ~1.5ユーロです。(ただしヴェネツィアなど特に物価が高い街に行くと、席代込で4、5ユーロとられてしまうこともあります。)

またエスプレッソの他にも、泡立てた牛乳を混ぜたカッフェ・マッキアート(caffè macchiato)や、コーヒー豆の代わりに麦を使用したカッフェ・ドルツォ(caffè d'orzo)など、様々な種類のコーヒーが飲めるので、その時の気分に合わせて注文するのも楽しみの一つです。

バールはコーヒーを飲みに来た人達でいつも賑わい、皆同じようにコーヒーを飲みに来た人とのおしゃべりも楽しんでいます。
バールはイタリア人のコミュニケーションの場でもあるんですね。




どこでもコーヒー!



イタリアで暮らしていると、文化の違いに驚かされることがあります。

初めて美容院に行った時の事。

「コーヒー飲む?」 はい、と答えて出てくるのは、もちろん淹れたてのエスプレッソ。

「こんな所でもエスプレッソなんだ」と驚きました。(美容院で淹れてくれたコーヒーもとてもおいしかったです)

学校には、いろんな種類のコーヒーが飲める自動販売機が置いてありますし、教室の机の上には先生用のエスプレッソマシーンがおいてあったりします。




コーヒーを飲まないイタリア人もいる!?



イタリア人がどれだけコーヒーを愛しているのかについて書いてきましたが、イタリア人にも、カフェインを摂取すると体調が優れないという人、夜眠れなくなるので夕方以降は飲まないという人もいます。

エスプレッソは、アメリカンコーヒーよりもカフェインが少ない、と言われていますが、やはり飲みすぎには注意しましょう^^;